1日の最後に読むのに丁度よい記事集

【Sweet dreams essay】炎

私は炎

私は炎
燃え上がる火の穂
光と熱を放射し、闇を照らす
轟々と強く燃えることもあれば、
深々と静かに燃えることもある

しかし、それは昔の話
いつからか、私の炎心に灯る熱は冷めていった

いつからだろう…
私が燃やしていた情熱が失ってしまったのは
あの熱く煌めく光の結晶はどこへいったのか

いつからだろう…
私が新しいことに対して興味ではなく、怠惰に感じ始めたのは
あの何事にも目を輝かせ、明日を早く望んだ気持ちはどこへいったのか

いつからだろう…
1日の進む感覚が遅くなったのは
1日が楽しく、あっという間に楽しい日々が終わってしまう時間の感覚はどこへいったのか

いつからだろう…
妬みや怒りなど激しい感情で相手を見るようになったのは
相手を尊重し、相手の価値を認める心はどこへいったのか

これではまるで「焔」ではないか…
熱く燃える輝きはいつしか、仄暗く揺らめき、沸々と燃え滾る焔へと変わっていたのだろう
憎い、羨ましい、妬ましい、鬱陶しい…

劣情が炎を燃やしていることに気付いたのはずっと後のことだ
焦燥感、劣等感、自己否定、敗北感…
私の炎は相手と自分を比べてしまい、違う方向に燃え広がってしまった

鮮やかに美しい炎であった私はここまで醜く堕ちてしまった
今から元に戻るのは困難な道だろう
また、道を踏み外し、嫉妬の炎が燃え上がることを私は恐れている
炎は美しくも危険なものだ

私は選択の岐路に立たされている
・今来た道をやり直し、清算し、もう一度再起して燃える道
・新しい道を切り開き、新しい火種として燃える道
・既に小さく燃えている場所へ移り住み、細々と小さく燃える道
・全てを諦め、炎心を閉ざし、火種を絶やす道…

私は今の自分に自信がない
一度でも、劣情の炎を身に宿してしまったのだから
もしかしたら、再び焔となるかもしれない
もしかしたら、再起するだけの燃料がないかもしれない
もしかしたら、もしかしたら…

私が他の邪魔をしてしまうかもしれない

もう無炎燃焼として私の役割を閉ざしてしまいたくなる
何度も…何度も…反芻してしまう

冷えた心にくべる薪は無いだろうか…
凍えた気持ちを目覚めさせる炭は無いだろうか…
弱った精神を温める光は無いだろうか…

長い時間をかけて、自問自答を繰り返す
何度も何度も自分に疑問を投げかける

なぜ自分を否定するのか?
なぜ自分の炎は焔に変わったのか?
なぜ嫉妬や焦燥感、劣等感を抱くのか?
なぜ輝きを失ったのか?

次にどうしたら次に進めるのかを問い続ける
どうやったら自分を否定しないようにできるのか?
どうやったら焔を炎に戻せるのか?
どうやったら焔にならずにいられるのか?
どうやったら嫉妬や焦燥感を抱かずに済むのか?
どうやったら輝きを取り戻せるのか?

今の私に必要なのは休息と考える時間だった
弱り切った心は時間と自然が回復させてくれる
燃え上がる打開策は疑問を何度も繰り返す

疲弊したなら、休み
また、燃え上がるように疑問を繰り返す

私は私を見つめ直すことで生き方を変える術を身に着けた
時間はとにかくかかった
周囲の熱気や話声えが自分を否定する声に聞こえるからだ
置いて行かれる…陰口を言われる…自分を貶めたくなる…

私は何度も休んで、小さくなった火種を守り続けた
小さな火種を守ったからこそ
私は今も燃え続けることができている

小さな目標を見つけたからだ
小さな成功が自分に自信を持たせてくれたからだ
小さな火種が大きな炎になってくれたからだ

何度も挫けた心に小さな炎が灯り続けた自分を褒めたい
現実は辛く苦しいことばかりだが、美しく綺麗な時もある
私がまた輝ける日まで明かりを灯し続けよう

『私は炎』
Sweet Dreams!「よい夢を」

このエッセイを読んでいる人へ

世の中は醜いものが8割、美しいものが2割で出来ていると私は思います
「友情・努力・勝利」のような人に感動を与えるものは、とても尊いものです
洗練され、考え抜かれ、集約された結晶に人はとても価値を感じ、大きく見えるものです

しかし、現実は醜悪なことの方が大部分を占めて、目に見えにくいです
純粋な気持ちで生きている人の多くは周囲から影響で生きにくくなっています

真っ白なキャンバスで生きていては、周囲の色に飲み込まれて黒くなっていくようにです

汚染された心を気持ちを取り戻すことはとても難しく、時間がかかるものです
誰かに治してもらうとしてはダメです
依存体質であれば、他人に依存してしまい、深い闇から抜け出す時間が長くなるだけです

大変かと思いますが、周囲に影響されないようにゆっくりと休養してください
大自然と時間が精神を回復させていきます

自分の価値は自分で決められるようになれると社会で生き残っていくことができるようになると思います

エッセイについてはコチラを確認してください

エッセイについて

エッセイとは エッセイとは特定の文学的形式を持たず、書き手の随想(思ったこと・感じたこと・考えたこと)を思うがままに書き記した文章のことである らしいです つまるところ、「自由に考えたこと自由に書いていくもの」です 凝り固まった[…]

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