1日の最後に読むのに丁度よい記事集

【レビュー】「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」をレビュー

こんにちは、あるいは、こんばんは
ビジネス書レビュー記事のお時間です

今回は
世界で最も優秀な教授にも選ばれた
「アダム・グラントさん」が書かれた、
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」を
利用しレビュー記事を書いていきます

「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」をレビュー

結論:「win-winの関係を築き、環境と相手に柔軟に適応できる人が成功しやすい

【本書の概要】

本の長さ:382ページ
出版社:三笠書房
発売日:2014/1/10
本のタイトル:GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代
著者:アダム・グラント

全米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授でもあり、
気鋭の組織心理学者が教えるビジネスの成功の秘訣
「Giverギバー(人に惜しみなく与える人)」
「Taker(真っ先に自分の利益を優先させる人)」
「Macher(損得のバランスを考える人)」
成功する人はどのようなタイプなのか?

▼「紙1枚」読書法

5/15
「GIVE & TAKE」与える人こそ成功する時代
キーワード8
自己犠牲型のGiver=お人好し
自分は負けて相手を勝たせる
Q.なぜこの本を読むのか?
これからの時代で成功する人の特徴は?
キーワード1
情けは人の為ならず
キーワード9
他者思考型Giver=win-winを築ける人
A.自分なりの回答
win-winの関係を築き、相手に合わせて適切な対応が取れ、環境に柔軟に適応できる人
キーワード2
人は選べる3タイプ「Giver」「Taker」「Macher」
キーワード10
自己犠牲型GiverはTakerに利用される
Why?
なぜこの本を選んだか?
Anser3
与える人とはどんな人なのか
気になったから
キーワード3
Giver=見返りを求めず相手に与えようとする人
キーワード11
Takerと取引するならMacherになる
その内、3回に1回はGiverになる
Anser1
メンタリストDaigoのオススメ本だから
Anser2
加速していくこれからの時代で
成功する人物像を知りたかったから
キーワード4
Taker=真っ先に自分の利益を優先させ奪う人
キーワード12
TakerからGiverになるには割り切ってGiverの真似から取り入れてみる
What?
これからの時代で成功するのはどんな人?
Anser3
人を惹きつける魅力的な人
キーワード5
Macher=損得のバランスを整える人
大抵の人がMacher
50:50の均衡を保とうとする
キーワード13
Takerの見極め方
・外見ではなく、態度で考える
・無関係な人との態度で見る
・虚栄心が強いためSNSで人気
Anser1
win-winの関係を築ける人
Anser2
相手に合わせて適切な対応ができる人
キーワード6
最も成功するのはGiver
最も失敗するのもGiver
キーワード14
Giverは人から感謝される魅力的な人
How
ビジネスにどう活用するか?
Anser3
自然と人を惹きつける魅力を理解する
キーワード7
Giverは上位互換と下位互換の2種がある
キーワード15
自分がどのタイプなのかを見極める
Anser1
自分がGiverなのか、Takerなのか、Macherなのかを確認する
Anser2
現状を確認後、他者思考型Giverを目指し、小さなことから実践する
本書の要点
要点1:人はGiver、Macher、Takerの3タイプに分かれている
要点2:win-winの関係を築き、環境と相手に柔軟に適応できる人が成功しやすい
要点3:3タイプには長所・短所がある

【率直な感想】
多くの学びを得た良書だと思う
終始コンセプトの「情けは人の為ならず」を多くの例で説明している
話がとにかく長く、同じ話題が多いため途中で飽きがくる
Giverに焦点が当たり過ぎてTaker、Macherの魅力が足りない
読後にGiverもTakerもMacherも魅力的な存在だと気付いた

【読む価値】: 4点
・「時と場所と場合」に応じて自分がどのタイプであるかを振り返ることができる
・「与える人が成功する」は至極当たり前なことだと改めて気付く機会を得る
・多くの気付きがあり、一度は読了することをオススメできる

【わかりやすさ】: 3点
・実例に加えて根拠を出しているが、長くて逆にわかりにくい

【読みやすさ】: 2点
・伝えたいことは一つなのに、文章の量が多過ぎる
・話が長くなることで却ってわかりにくくなっている
・具体例はあるもののイメージする図などが欲しい

【実践のしやすさ】: 4点
・周囲の人を観察すればすぐにタイプ分けできる
・状況に応じた自分の対応からタイプを判別できる
・マンガやアニメのキャラに当てはめるとわかりやすくなる

【満足度】: 4点
・多くの気付きを得たので満足
・「世界が変わるほど!」という感銘はないが、「あーなるほど」とは感じる

【読書に要した時間】:1時間20分
・速読で1時間、紙1枚で20分で完読

【実践の効果】
・魅力的な人の要因を理解する視点を得た
・コミュニケーションでの利用ができた

【本を読む目的】
これからの時代で成功する人の特徴は?

【自分なりの答え】
win-winの関係を築き、相手に合わせて適切な対応が取れ、環境に柔軟に適応できる人

こんな人におすすめ

・与える人が如何に成功するのかということを学びたい人
・自己犠牲精神が強く、損な役回りが多いと感じる人
・魅力的な存在に成りたいと考えている人

こんな人には向かない

・与えることが成功を齎すことを知っている人
・当たり前のことを当たり前にできる人
・多くの教養を学びたい人

「鬼滅の刃」のキャラがより魅力的に感じる

結論:「竈門炭治郎は「自己犠牲型Giver」竈門禰豆子「他者思考型Giver」我妻善逸は「Macher」嘴平伊之助は「Taker」

本書を読み「鬼滅の刃」の各主要キャラクターの性格と状況に応じた対応が
「Giver」「Taker」「Macher」にマッチしていることに気付きました

なぜどのキャラクターも大変魅力的なのか
本書の3タイプに触れて分析すると面白いことがわかったので話していきます

※おさらい
自己犠牲型Giver:自分の利益を顧みず、人に与え続け、結果自分の利益は少ない
他者思考型Giver:受け取るよりも多くを与えても自分の利益を見失わない
Taker:自分の利益を優先させ、他人から奪う人
Macher:損得のバランスを考え、相手によって自身のスタンスを変える

※下記は「鬼滅の刃」ネタバレ要素を含みます
※人物紹介などは省略します
※個人的な一意見です

竈門炭治郎は「自己犠牲型Giver」

「鬼滅の刃」の主人公で心優しい少年
彼の行動や言動は多くの状況で自己犠牲の精神が強く働いているように見えます

【竈門炭治郎の場合】
他者のため」「目的のため
自己の時間・労力・身体・生命を捧げ、成し遂げようと奮起します
例えば
・家族のために山を下山して炭の販売
・妹を治すために鬼殺隊に入隊
・家族のために敵(鬼舞辻無惨)の捜索
・どんなことがあっても妹を庇い続ける
・誰よりも先に第一線で戦闘
・自分のことより他人を最優先
・食事中におかずを伊之助に奪われるも寧ろ進んで渡す
など自己が損な役回りになることを許容して行動しています

誰にでも優しく、相手を思いやれる竈門炭治郎は
自己犠牲型Giver」に該当すると思います

竈門禰豆子は「他者思考型Giver」

「鬼滅の刃」のヒロインで竈門炭治郎の妹
家族思いの心穏やかな少女だったが、鬼の血の影響で鬼に変貌してしまいます
彼女の行動は兄の炭治郎を最優先にして動きますが、
基本的に自己を守りながら、余裕があれば他人を守っているように見えます

【竈門禰豆子の場合】
人間だった頃は家族思いの心優しい性格で、聞き分けが良く、我が儘を言った事も無く
自分より家族を優先する「自己犠牲型Giver」だったと推測できます

しかし、鬼に襲われ鬼になってからは人間の血に対する欲求は強く残り
奪う側「Taker」に該当するようになります

それから鱗滝左近次に「人間が家族に見える」暗示を施され
人も守るようになっていきます
鬼であるにも関わらず
第一優先に兄の炭治郎を、第二優先に他人を守る行動をします
この行動が自身が鬼であっても討伐されない証明になっていきます

一見、自己犠牲型Giverにも見えますが、
利害関係ではwin-winの関係を多く築いています
例えば
・人に危害を加えない鬼として鬼殺隊に認められる
・太陽の光を克服し、鬼化を治す手がかりとなる
・太陽を克服後、鬼舞辻無惨を炙り出す鍵となる
など希少な存在であることが周囲に認められwin-winを得ています

周囲に認められwin-winの関係を築いた竈門禰豆子は
他者思考型Giver」に該当すると思います

我妻善逸は「Macher」

炭治郎と同期の鬼殺隊士
非常に臆病で、消極的・後ろ向き思考の利己的な面が強い少年

彼の行動や言動は人に与えたり、奪ったりなどせず均衡を保とうしているように見えます

【我妻善逸の場合】
善逸は己の弱さを知っているからこそ自信が持てず、臆病で消極的です
しかし「誰かの役に立ちたい」という気持ちが強くあることが描写されています

少々利己的な面があるため、「Taker」にも見えますが
他人から奪い自分の利益にするための行動は比較的少ないです

女性を口説いたり、他人に守られたいなど表向き迷惑な行動もありますが
不安、恐怖などからくる人らしい自然な行動だと思います

鼓の鬼との戦闘後
禰豆子が入った箱が嘴平伊之助にボコボコにされ、挙げ句斬られそうになった際も
毅然と相対し、炭治郎を信じて命懸けで箱を守り切る行動もあります

自己を犠牲にする姿は「自己犠牲型Giver」にも見えますが
基本的に自己が傷付くのを恐れている傾向があります
他者思考型Giver」のようにwin-winを築くほど人に与え続けることは
あまり描写がないので、異なるように感じます

また、那田蜘蛛山での激闘後
ケガを治しながら、蝶屋敷で機能回復訓練をする際
「訓練と称して女性に触れる」という得で動いたり
「女性(栗花落カナヲ)に負け続けるのは傷付く」という損で逃げたり
損得のバランスで行動していることがわかります

相手によって自分のスタンスを変える点と損得のバランスを考えて行動する点から
我妻善逸は「Macher」に該当します

嘴平伊之助は「Taker」

炭治郎と同期の鬼殺隊士
常にイノシシの頭を被り不思議な風貌で、好戦的な少年

彼は山育ちで野生的感覚を持っていることから相手から奪うことで生を実感するタイプに見えます

嘴平伊之助の場合
非常に好戦的なため、炭治郎とは違う目的で戦闘の第一線に身を置いています
最初の日輪刀も鬼殺隊隊員と力比べをした時に奪っています
那田蜘蛛山の戦闘で使っていた日輪刀が折れた後、正式に打ち直されるも
受け取って直ぐ石で叩き刃毀れ状態にしてしまい、刀鍛冶・鉄穴森の怒りを買っています

食事中に炭治郎のおかずを黙って奪ったり、
力比べするために炭治郎に挑んだりなど相手のことは二の次で
自己の利益を優先とした行動が目立ちます

藤の家の老婆・「ひさ」からの施しを受けて伊之助がホワホワする場面があります
Taker」はGiverからの奪おうとするので、不思議に思いましたが
伊之助が人の情けや、優しさを知らずに育ったために理解できていなかったためです

炭治郎達と行動を共にすることで情緒が育ち始め
物語が進む毎に伊之助は「他者思考型Giver」や「Macher」に寄っていくのがわかります

好戦的で相手から奪うことが生きるために必要だった
嘴平伊之助は「Taker」に該当します

鬼滅の刃のキャラクターが魅力的な要因

今回は主要キャラクター4名を取り上げました
わかりやすくタイプ別に分かれていたので、分析させて頂きました

「鬼滅の刃」は物語が進むに連れてキャラクターたちの成長も描写されているため
最終的には主要キャラクターの4名「竈門炭治郎」「竈門禰豆子」「我妻善逸」「嘴平伊之助」
が「他者思考型Giver」に変わっていることも深いなと感じました

各キャラクターの魅力を本書を通じて理解すると
違った側面で魅力を捉えられて良い学びになったと思います

客観的要約

■「本書は当たり前のことを長々と説明している
→本書を読まなくても成功している企業を見ればわかることを長々と話している

企業は良いサービスや良い商品を提供することで存在を認められている
企業:良い商品を売る→人:良い商品の恩恵を受ける
人:良い商品買う→企業:金銭や情報の拡散を受け取る
人も企業もwin-winの関係だとわかる

■「奪う人は成功しにくいかもしれないが魅力的ではある
→奪う対象が善人であれば、悪役になるし
奪う対象が悪人であれば、正義になる
見方や立場、状況を変えれば、様々な解になる
本書では「Taker」の魅力があまり説明されていないが、
ゲーム、アニメ、マンガ、小説、演劇など物語がある作品では
Taker」は重要な役回りが多く、大変魅力的な個性でもあることを知っておく必要もある
安直に「Taker」は悪い奴と情報に流されていては本質を見失うだろう

■「「他者思考型Giver」を目指すのは苦難の道
→「他者思考型Giver」は魅力的ではあるが、
強烈な個性、素晴らしい才能、確固たる実力などがなければ、浮いてしまう存在になる
それこそ、「Taker」と「Macher」に利用されることもあるだろう
Macher」の気持ちを知るなら「Macher」になってみないとわからないし
Taker」の気持ちを知るなら「Taker」になってみないとわからない
全てのタイプにいつでも適応できるのが「成功する人」なのだと感じた

■「本を読む時に自分をイメージすると自己理解が深まる
→私は自分の行動を振り返った時のイメージで理解を深めた
基本的に損な性格である私は「自己犠牲型Giver」で相手によって
Taker」「Macher」と使い分け、今は「他者思考型Giver」が基本となった
過去を振り返り行動を変えれば、性格も多少変わっていくことに驚きはあった

■「他作品をイメージすれば作品の理解が深まる
→今回は「鬼滅の刃」でイメージしたが、
作品とは別の視点で物語やキャラクターを知ることが出来て
多くの学びと深い考察ができることを知って欲しかった
表向き、裏向き、斜め、前、後ろ、横、上、下、中など
多角的な視点が作品をさらに昇華するためオススメの手法だ

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